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ドイツ賃貸者保護協会について

ドイツにお越しになっている皆様のほとんどは賃貸住居に住んでいらっしゃると思います。賃貸住居に長く住むほど様々な問題が発生し、大家さんに相談して解決してもらう必要性が出てくるかと思います。万国共通だと思いますが、大家さんとの意思相通がうまく行かない場合が出てくるでしょう。外国人の場合は、言葉が一番の問題となり大家さんとのコミュニケーションに自信がない方はたくさんいらっしゃると思います。しかし、双方がドイツ人であっても貸主と借主の間に問題が発生した場合に、貸主が自分の立場を悪用して住居の修繕など本来するべきことをしないことがあります。ドイツでは借りる側の利害保護を目的とする協会が存在し、各州や各都市で協会支部が機能しています。外国人でもこの協会に入会し貸主とのやり取りで支援してもらうことができます。各支部には専門の弁護士がいて、貸主借主双方の権利や義務を解説したり協会が対応可能な範囲で具体的に支援したりしてくれます。借主に代わって協会名で貸主に対してクレームの手紙を書いたり、訴訟を起こしたりします。協会に入会したら(参考までに、フランクフルトの場合は年会費84ユーロ)、年会費には法定費用保険も含まれます(法定費用保険のための追加料がない)。このことで、仮に貸主と裁判で争うことになった場合に、手続きに伴う費用が保険でカバーされます。

 

以下に2つの実例を挙げて当該協会の支援内容をご説明いたします。

 

  1. バスタブが漏れていてトイレが詰まっているアパートの借主が貸主に苦情を申し立てて修理を依頼しても対応してもらえず、さらには貸主からバスタブやトイレの使い方が正しくないと言われ、下のアパートにまで及んだ漏れの被害を請求された。
    • 借主が支援を依頼するために協会に赴くと、協会から貸主と借主の権利や法律的義の解説がありました。
    • 貸主に対しては、特定の期日までに修理を完了させるよう明記された書面が発行されました。不履行の場合は、借主は無条件に解約し退居することができることも記されていました。
       
  2. 大家さんがマンション全戸の暖房利用(お湯利用も含む)のメーターを交換してしまったため、その結果、以前のメーターに記録されていたはずの、各借主が当年利用した分のデータが無くなってしまいました。通常はこのデータをもとに毎月先払いしていた光熱費と実際に利用した光熱費を比較した相殺書が年末に発行されていましたが、今回は以前のデータが無くなったことで相殺書の発行が不可能になりました。ある借主は毎年この相殺で1,000ユーロ前後を返金してもらっていました。借主は当年も去年と同じ額を払うと貸主に主張したところ、貸主からそれは不可能であるとの書面回答をもらいました。
    • 協会は貸主に特定の期日までに相殺分の返金を行うよう書面で要求しました。書面には、不履行の場合は協会は訴訟対象になることも記されていました。
       
    結果:貸主は要求された通りの返金を行いました。

 

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